無灯火の自転車をなくすデザインとは

法律で決められていることもありますが、何より自分の安全のためにも自転車で公道を走るときには前後ともライトを点灯させています。

しかし、最近購入した自転車はレース用でハンドルの形状が特殊すぎ、一般的に販売されている自転車用ライトを取り付けられませんでした。そこでライトを取り付けるための部品を自分で設計して3Dプリンターで出力しました。その経緯はnoteに書いています。

3Dプリンターで作る自転車パーツ
https://note.com/com_design/n/ne7471606b8a1

レース用の自転車や趣味としてのロードバイクは、乗っている人が安全性を意識してライトをきちんと取り付けていることが多いと思いますが、問題はママチェリやシティサイクルのライト点灯率です。単純に便利な移動の足として自転車を利用している人は、特に安全性を意識することがないのか、ライトを付けるのが面倒なのか分かりませんが、しばしば無灯火の自転車に遭遇します。

私が普段用に使うママチャリを購入するときは、ライトの充電を毎日確認することも、ダイナモ発電で走っているときにジージー音がするのも嫌なので、ハブダイナモ式の自動点灯ライトが付いていることを絶対条件にして探しました。家族のための自転車を購入するときにも、機種選定の絶対条件にしました。携帯電話を充電するときに一緒にライトも充電すればいいじゃないか、週に1回電池を替えるだけ、乗る前にダイナモを倒す1アクションだけのはずなのですが、人(自分)は面倒くさがりなのです。実際の行動時間は10秒以下であっても行動しないのです。

AnjaによるPixabayからの画像

ハブダイナモ式の自動点灯であれば、(動いているときのみですが)暗くなったら勝手にライトが付き、乗っている本人は何も意識することがありませんし、現代ではLEDライトのため球切れの心配もほぼなく、意識しなくて安全性を高められます。ホームセンターや街の自転車屋さんで販売する自転車はすべて自動点灯ライトにしても良いと思います。日本で販売するママチャリ、シティサイクルは自動点灯ライト必須にすれば部品の出荷量も増え、コストアップはある程度抑えられそうです。スポーツバイクまで考えると全数義務化は難しいですが、何も考えずに自転車を買ったら自動点灯ライトだったという状況があたりまえになると、夜の街灯がない道を無灯火で走る自転車がなくなりそうです。

自動点灯の技術はあって、無灯火の自転車をなくす方法は分かっていても、実際にその状況にするのはなかなか難しいですね。経済的な要因でしょうか。政治家にはたらきかけて法制化すればよいのでしょうか。これを実現することこそ仕組みのデザインですね。